たぬきのためふんば

ここにはめたたぬきが糞をしにきます。

環境が変わる瞬間が人生が変わる瞬間だ

今週のお題「人生変わった瞬間」

 

 久々に今週のお題にでもトライしてみようと思います。

 人生が変わった瞬間といっても、日々の小さな選択の数々が人生を形作っていると考えますと、人生が変わる瞬間などというものはないような気もします。ただ、人間は自由意志を持っているように見えて、その行う選択には環境がかなり大きな影響を与えています。したがって、「自分がどのような環境にいるかが決まる瞬間」というのは決定的に人生を左右するはずです。

 私の場合、まず大きなところでいうと、中学受験ですね。私は中学受験で男子校に行ったのですが、中学受験などせずに地元の公立に通うという選択肢もありえたわけです。

 男子校に行けば、貪欲に女子を求めない限りは彼女などできようもなく、私も御多分に漏れずできませんでした。これがもし共学に行っていたら、中学か高校のどっちかで彼女ができていた可能性があるかもしれない。もしそうなっていたら、なんかもう彼女がいるのが当たり前的な価値観やら女性との付き合い方のノウハウ的なものが形成されて、絶え間なく彼女ができる人生を送っていたかもしれない……というようなことを妄想したりします。

 頭の中でぼんやりと考えることをこうして文字にするとなかなかキツイものがあります。高校生の頃も大学生になれば自然と彼女ができるんだろうなと思っていたけど、結局、「自然と彼女ができる」なんてことは起こらなかったわけで、中学高校に女子がいる環境に身を置いていても同じ現象が発生した可能性が高いです。

 むしろそんな妄想ができる(=現実逃避ができる)だけ男子校に行って良かったのかもしれません。自分には彼女がいないけど周りには彼女がいる環境より、彼女がいなくて当たり前の環境の方が惨めさを感じなくて良い。

 

 次に文理選択ですね。

 私はなんとなく「理系の自分が想像できないなあ」という理由で文系を選びました。平凡な高校生にまともな思考の材料なんてあるわけないので直感です。

 理系に進んでいたら、今の仕事には絶対に就いていないですね。これはさっきの妄想に比べると、かなり精度の高い予測だと思います。理系といってもかなり分野が広いですが、東大に入ること以外の夢を持っていなかった私のことだからきっと、理一に行って、工学部に進んで、大学院まで進んでいたのかなあ……という気はします。……でも、高校時代の科目だと地学と生物が好きだったので、農学部あたりに進んでいた可能性も、いやでも虫が苦手だから……妄想です。今の人生より良くなっていたかは分かりませんが、人生が大きく変わっていたのは間違いないところです。

 高校生のみんな、文理選択は大学選び以上に重要だぞ!

 

 それから大学のサークル選びですね。

 私は合唱サークルに入って二、三ヶ月でやめたのですが、やめていなければ彼女もできたし就活での選択肢も増えたのではないかという気がそこはかとなくします。とはいえ、二、三ヶ月でやめたのはやっぱりその集団に属することに対してなんとなく苦痛を感じていたからで、必然だったのだろうと思います。

 そう考えると、そもそもサークル選びがどうだったのかという話で、高校の友達がいた合唱サークルに逃げないで、勇気を出して見知らぬ人ばかりのところに飛び込んでいれば何か変わったのではないか……。

 大学生のみんな、「怖いなあ」と思うことでも興味があるならトライしてみればいいんじゃないか?

 

 あと、そもそも論として大学選びがどうだったのかということも考えます。

 私は日本一の称号を得たくて東大に行ったのですが、自宅は東大から絶妙に遠かった。通学時間2時間弱。大学近くに下宿するほどではないけど、毎日通うにはかなり億劫な距離。東京の鉄道は混んでいるので、時間以上のしんどさがあります。大学の授業をサボりがちだった大きな一因です。

 それを考えると、京大あたりに行っていれば、大学近くに居を構えて真面目に授業に出席していたのではないか。自分磨きも好きなタイミングでできるから寝不足になることもないだろうし。京都ならきっと街を歩くのも楽しかっただろうなあ!

 高校生のみんな、大学は近場から選ばなくてもいいんじゃないか? 偏差値だけで選ばなくてもいいんじゃないか?

 

 あと人生を変えた「瞬間」ではなく、人生を変えた「習慣」もあります。

 まず、歯磨き。私は小学校低学年くらいまで毎日歯を磨くという習慣がなかったのですが、当然のことながら虫歯ができまくります。おかげで口の中銀歯だらけなのですが、ちゃんと歯を磨いておけばもうちょい綺麗な口内になったのに……!と思います。

 次に、ゲーム。小学生の頃は毎日テレビゲームを何時間もしていたのですが、当然のことながら目が悪くなります。今『Silent』というドラマが話題ですけど、自ら望んで耳が悪くなる人はたぶんいないと思います。でも自ら望んで目を悪くする人はいます。目が悪いって軽く思われがちですが、メガネを外したら生活できないですし、これも一種の身体障害だよなあと時々思ったりします。メガネをかけることの不便は色々あるし、テレビゲームなんてやらずに視力を維持できていれば、もっと快適な人生を送れたのは間違いないです。(とはいえ、ゲームさえやらなければメガネが不要な人生になったかは怪しいですが。)

 最後に、夜更かしですね。中学生の頃から、日付が変わってから寝るのが習慣になっていました。夜更かしして何をしているのかというと、ナニをしていたわけです。親が寝静まった頃にやらないとリスクが高いので、それまで待つ必要がある。うちの親は宵っ張りだったので、私も夜更かしをしないといけない(いや、ベストなものを探すのに時間がかかっていただけかもしれない)。そんなわけで毎日夜更かしをしていたわけです。

 夜更かしをすると睡眠時間が削られます。睡眠時間が削られると、身長が伸びにくくなります。私の身長は

中1:156cm

中2:161cm

中3:163cm

と推移していきました。たしか。この結果を見て、中3の私はビビりました。いや違う。たしか、秋にたまたま身長を測る機会があって、その時も163cmだったのです。春と秋で身長が変わっていない。「うわっ……私の身長、低すぎ……?」と思った私は焦りました。身長を伸ばす方法を検索。毎晩10時には寝て、早起きして縄跳びをして、マシュマロを食べ……という取り組みをした結果、数ヶ月で2cm伸ばすことに成功したのです。しかし、その頃ちょうど冬のオリンピックがあり、再び睡眠習慣が崩壊。こうして私の身長は165cmに落ち着いたのでした。オリンピックもワールドカップもない方が人は幸せに生きられるのかもしれない。

 そういうわけで、睡眠は大事です。たぶん毎晩10時までに眠る健やかな生活を送っていたら、170cmは超えていたはず。私は子供ができたら睡眠の大切さだけは徹底して教えたいと思います(子供ができる予定は皆無ですが)。そして性欲は睡眠欲を凌駕するので、性欲を効率的に発散できる環境作りをすることも親の務めかもしれません?