たぬきのためふんば

ここにはめたたぬきが糞をしにきます。

悩めるはてなブロガーの代わりにブレインストーミングしましたよ

今週のお題「忘れたいこと」

 

 今週のお題は「忘れたいこと」です。

 どんなことを書こうか考えるにあたって一人ブレインストーミングをしましたので、その成果をここに残したいと思います。ブレインストーミングなのでまとまりはありませんが、何を書こうか悩んでいる方は参考にしてみてください。

記憶とはなんぞや

 「忘れたいこと」とはすなわち「忘れたい記憶」です。

 記憶とはなんでしょうか? 大きく分けると以下の三つになる気がします。

  • 行動の履歴
  • 経験
  • 知識

 「行動の履歴」とは自分がやってきたことの積み重ねのことです。これからアイデンティティや他者との絆が生まれます。

 「経験」は「行動の履歴」そのものではなく、そこから得た学びにフォーカスしているイメージです。

 当然の前提ですが、記憶は過去のものです。過去があって未来が生まれます。時間という概念は記憶が生み出しているのかもしれません。

記憶は感情と結びついている

 全ての記憶は感情と結びついています。自分がやってきた行動の一つ一つに対して人は「あれは良かった」「あれは悪かった」と無意識下で評価をしているものと思われます。

 「知識は感情とは無関係では?」と思うかもしれませんが、感情が伴った知識は定着しやすいことから記憶に残っている知識は多かれ少なかれ感情と結びついているものと思われます。

 記憶は感情と結びついているため、それが脳裏によぎった時、その感情も一緒に思い出すことになります。良い記憶は思い出すたびに良い気分になりますし、逆もまた然り。一度の過去の体験から何回も楽しめる(あるいは苦しむ)というのも記憶の特徴です。

脳という記憶媒体

 我々の記憶は普通、脳に保管されています。この脳というやつ、一般的には数十年間にわたって記憶を保存し続けます。アイスクリームを除く食品のほとんどがせいぜい数年程度の保存期限であることを考えると驚異的です。

 この脳を構成している細胞ですが、おそらく一定の期間で入れ替わります。「ゆく川の流れは絶えずして、しかも、もとの水にあらず」という方丈記の有名な一節を想起させます。では「川」とは何なのか? そこに水の流れを生むシステム(地形など)こそが川の本質ということになりましょうか。翻って、脳、ひいては我々の記憶の本質も、それを生み出すシステム自体にあるのかも。

 記憶は脳にしか保管できませんが、記録は脳以外にも残すことができます。石版、木管、紙、磁気テープ、光ディスクなどなど……。記録を残すには文字・記号が欠かせません。

忘れたいの裏にあるもの

 閑話休題

 記憶について整理できたので、「忘れたい」について考えます。記憶と結びつく感情を大雑把に良い悪いに分けて考えれば、「忘れたい」には下の2つがあるということになります。

  • 悪い記憶を忘れたい
  • 良い記憶を忘れたい

悪い記憶を忘れたい

 悪い記憶とは、嫌な感情を伴った記憶です。

 記憶は行動の履歴と経験と知識と書きました。なので、嫌な感情を呼び起こす記憶は以下の三つになります。

  • 自分の犯した罪や恥の記憶
  • トラウマ的な出来事
  • 知らないほうが良かったこと

良い記憶を忘れたい

 「悪い記憶を忘れたい」は理解しやすいところですが、良い記憶を忘れたいということもありえます。

 たとえば、「記憶をなくして、あの映画を見たい!」とかそういうやつです。感情の鮮度を取り戻したいということですね。

 「こんなに苦しいのなら悲しいのなら……愛などいらぬ!!」パターンもありそうです。

記憶喪失を扱った娯楽作品

 こうして見てみると、「忘れたい」はなかなかに人生の本質に迫るような話題のようです。

 そのためか、記憶を扱った娯楽作品は数多くあります。私の思いつく範囲で、記憶喪失を扱った作品を挙げてみます。

方法論

 何を忘れたいかよりどう忘れるかが大事だという考え方もありそうです。私が思いつくのは

  • 他のことを考える
  • 他のことをやる(瞑想、スポーツ、苦行……)
  • ドラッグ(=酒)に頼る

 三番目は推奨しません。

投稿を分類してみた

 以上を踏まえて、これを書き始めた時点で投稿済みのはてなブログがどんなテーマで書いているかを分類してみました。どれにあたるか微妙なものもありましたが、そこは私の独断と偏見によります。あとテーマに沿って書いていないものは除外しています。

  1. 罪・恥を忘れたい 32件
  2. 嫌な思い出を忘れたい 20件
  3. 忘れる方法・メリット・理由について 5件
  4. 忘れたいことがない 4件
  5. 記憶を消して名作を見たい 1件
  6. 忘れたくない思い出 1件

感情は二つに分けられない

 上では問題を単純化するために、感情を良い・悪いに分けましたが、人生はそう単純ではありません。

 『Pretender』とか『空の青さを知る人よ』とか、ラブソングの多くは悪い記憶でありながら良い記憶でもある経験について歌っています。

質問

 ブログのネタを考えるべきことを質問事項にしてみました。

Q1.あなたの忘れてしまいたい罪や恥はなんですか?

Q2.あなたのトラウマはなんですか?

Q3.知らなければよかったことはなんですか?

Q4.初めての時が一番良かった体験はなんですか?

Q5.これ以外の切り口は思いつきますか?

Q6.それらの中で最も書くに値することはなんですか?

私の場合

Q1.あなたの忘れてしまいたい罪や恥はなんですか?

 小学生の時の話です。性に関する学習まんがを読んだ私は、そこで初めてエックス的な言葉を知りました。ソックス……なかなか良い響きです。それに大切な言葉だから忘れちゃいけません。そこで何を思ったのか、私はその言葉を呟き続けるという行動に出ました。学校でもずっと小声で「サックスサックスサックス……」。悪霊に取り憑かれていたのかもしれません。

 これを思い出すとマジで死にたくなりますね。小学生ってガチでヤバい生物ですわ。これはマジのガチです。あなたが人の親であるなら、CHA-LA HEAD-CHA-LAを歌う時に「スパンキーン」とか言わないようにしてくださいね。小学生は何をするかわからないから。「小学生じゃなくてお前だろ」って? いやでもこれは捏造された記憶で事実ではないかもしれません。そうであってほしいなあ。

Q2.あなたのトラウマはなんですか?

 嫌な思い出はありますが、忘れたいと思うことはないかも。他人からされて嫌だったことは「あいつマジでクズだったなあ……」と思えば、ある程度は不快な気持ちを発散できますし。そういうのは時間が経つと忘れます。その程度の経験しかないってことですね。

Q3.知らなければよかったことはなんですか?

 好きな女の子の性事情とかそういうやつでしょうか……。

Q4.初めての時が一番良かった体験はなんですか?

 スポーツ観戦はやっぱり初見が一番興奮しますよねー。でも結果が分かっているからこそ心置きなく楽しめることもあるし、忘れたいとまでは思わないかも。映画や漫画とかも初見の時が一番楽しめるとは思わない派です、私は。

Q5.これ以外の切り口は思いつきますか?

 忘れたくないと思っている記憶ほど忘れてしまったほうがよいのではないか、ということは考えました。

 たとえば、長時間職場に拘束されてまでサラリーマンをやっているのは、今の職場で積み重ねた成功体験だとか「自営業はリスキーだ」とかいった観念によって選ばされている選択だと思います。そのような記憶は積極的に忘れたいとは思わないし、なんなら忘れたくないとさえ思うかもしれません。だって現に自分を生かしてくれている記憶だから。しかし、実は別の選択の方がより良い選択かもしれなくて、その選択から自分を遠ざけているのはまさにその忘れたくないと思っている記憶なのです。

 自分にとっての良い記憶を全て消し去ってしまったらどうなるだろう?というのは面白いテーマかもしれません。

Q6.それらの中で最も書くに値することはなんですか?

 まずQ1の回答は書くに値しないというか書いちゃいけないやつですね。やべえやつ認定されるリスクが高い。

 Q2~Q4はクソつまらんので論外です。

 Q5の回答がなんか一番良さげな感じがします。が、それよりもこうして考えたことを共有してネタが思いつかないはてなブロガーの手助けをする方が需要があるのではないかと思った次第です。でも、今回のお題は思いつきやすいネタだから、むしろ邪魔だったかもしれません。そうだったら誠にごめんなさい。