あなたは残業は好きですか?
私は嫌いです。一秒たりとも残業したくない。
しかし、大人には残業しなければならない時というのがいつか訪れます。
なんなら毎日訪れます。
「一度会ったら友達で、毎日会ったら兄弟さ」
という昔の偉い人の言葉に従えば、残業は私の兄弟のようです。
しかし、私はこの残業というやつを殺したくて殺したくてたまらないのです。
残業の方も私を殺したくてたまらないようです。
果たして、カインはどちらなのか?
非常に気になるところです。
とはいえ、兄弟として生まれたからには、私も残業というやつを愛してみたいのです。
そういうわけで、今日は残業の愛し方について考察してみたいと思います。
何を失うかではなく何を得られるかに着目する
先日、給与明細をもらいました。
そこには基本給の半分近い残業代が!
先月、日曜に休日出勤かつ12時間以上の労働を強いられるという屈辱的な出来事があったのですが、その見返りがこれです。
私は閃きました。
何時間働いたかではなく、何円分働いたかで考えればよいのでは?と。
「あぁ、今日も1時間も残業してしまった……。この時間があれば漫画を一冊読めるのに」
と考えるから、精神が摩耗するのです。
その代わりにこう考えたらどうでしょうか。
「あぁ、今日は2000円分も残業してしまった!」
うーん。なんだかちょっとハッピーな気分が混じってきます。
何を失うかではなく何を得られるかを見るのです。
行動経済学を活用する
損失回避バイアスを逆手に取る
さらにこう考えると威力は増すかもしれません。
「さて、今日は一時間残業する見込みだ。2000円を払うと定時で帰ることができるとしたら、私は喜んで2000円を払うだろうか?」
人間には損失回避の性質があります。
もらう時の2000円と、失う時の2000円では後者の方が価値が大きく感じるのです。
この性質を逆手に取り、心のなかで残業代を先に受け取ってしまうのです。
残業をすることによって獲得できるお金が、定時上がりをすると失われるお金に変換され、同じ金額でもより大きな価値を感じられるという寸法です。
う~ん、こりゃすっげえや!
我ながら天才的すぎるメソッド。
悪魔的発想!
金額を自分にとって価値ある物に置き換える
お金に対する欲がない人は金銭を物品に置き換えてもいいかもしれません。
「あぁ、今日はうまい棒200本分も働いてしまった!」
おぉ……なんだか2000円よりも多く見えますね。
うまい棒が好きな人ならなおさらです。
自分にとって価値があって、なおかつ残業代に比べるとだいぶ安い物がよいと思います。
人間はお金の価値を上手に計れないというのは行動経済学でもよく言われるところです。
番外編:サービス残業だったら
「サービス残業を……強いられているんだ!」
そんな声がどこかから聞こえます。
私はサービス残業はしたことがありませんが、とてつもなく心が傷つくことは想像に難くありません。
そんな仕事は早く辞めてしまった方がよいのでは?と思わずにはいられませんが、人にはそれぞれの事情があります。
私だって同じ立場になれば、グズグズと会社にしがみつき続ける可能性は高いです。
そういう方へ提案できることとして、今の私に思いつくのは
「『ボボボーボ・ボーボボ』を読むのはどうだろうか?」
ということくらいしかありません。
「あぁ、また1時間もサービスしてしまった!」
『ボーボボ』を読んでいれば少しはニヤリとできるかもしれません。
なぜ『新世紀エヴァンゲリオン』じゃないのかといえば、「サービスサービスぅ♪」する相手が自分に残業を強いている憎むべき敵だからです。
良いイメージのある「サービス」だと、「なんでこんな奴にサービスしなければならないんだ……」という虚しさが襲ってくることが予想されます。
サービスマンのサービスは「相手への奉仕」という意味合いが皆無ですから、そのリスクは低いと考えます。
ちなみに、良き仕事にお金で報いるよりも、良き仕事と認めて言葉をかける方が生産性を高めるようです。
もしかすると、自分で自分を褒めてあげるというのも侮れない手法かもしれません。
まとめ
というわけで、残業と上手く付き合う方法でした。
- 失うもの(時間)ではなく、得られるもの(金)に着目する。
- 「残業代を払えば早く帰れるとしたら?」と問う。
- 金を自分にとって価値ある物に置き換える。
- 『ボボボーボ・ボーボボ』を読む。
これで少しでも残業の辛さが緩和されれば良いのですが……。
とはいえ、残業なんてしないにこしたことはありません。
あまりに残業生活に適応しすぎたがあまり、残業がなければ生きていけないような体にならないよう注意が必要かと思います。
具体的に言うと、残業代がない前提で生活設計はすべきかと。
余談
先日、ストレスチェックの結果が返ってきました。
4月からの8ヶ月で私のメンタルはもうボロボロ……。
のはずだったのですが、異常なし!との結果でした。
胡散臭さを感じずにはいられなかったのですが、それだけストレスのいなし方が上手いということだと納得することにしました。
そんな私が考えたのだから、上の方法もきっと効果があることでしょう。知らんけど。
ちなみに、行動経済学に興味を持った方には以下の書籍がおすすめです。
サクサク学べるのは↓
もう少しだけ深く学べるのは↓
もうちょいガチるなら↓
とかいって偉そうに紹介してますが、これらしか読んでいない私です。