たぬきのためふんば

ここにはめたたぬきが糞をしにきます。

勉強は分析と総合がすべて

この記事は、東大法学部卒のバビボが主に中高生向けに成績を向上させるきっかけを与えられればと思って書いたものです。受験の記憶は10年以上前のものなので、不備があってもあしからず……。

 

「我思う故に我あり」

 デカルトの有名な言葉ですね。

 このデカルトさん、偉大な哲学者であると同時に、偉大な数学者でもあります。

 彼は、我々にとってとても重要なことを教えてくれる名言をもう一つ残しています。

「困難は分割せよ」

 これは超めちゃくちゃウルトラスーパーデラックスに重要な言葉なので、死ぬまで覚えておきましょう。

 とても難しいことも分析すると、その全貌が浮かび上がることがあります。

 分析とは、物事を分割して考えることです。

 分析の対義語は総合です。バラバラの情報をつなぎ合わせて全容を思い浮かべるのが総合です。

例 多角形の内角の和

 たとえば、「多角形の内角の和は何度でしょうか?」という問題が出たとします。

 三角形の内角の和は180度だし、四角形の内角の和は360度だから、(頂点の数-2)×180度だろうなあというのは想像できます。

 が、「全ての多角形についてそう言えるのか?」ということを考えるとちょっと難しいです。

 この問題を解く鍵こそ、分析です。

 たとえば、四角形を作るには次のようにします。

  1. 三角形ABCを用意します。
  2. その外側(のいい感じのところ)に点Dを打ちます。
  3. 点Dと点A、点Cを結びます。
  4. 四角形ABCDができます。

 で、この時、四角形ABCDは三角形ABCと三角形ACDを組み合わせた図形になります。

 五角形を作るには次のようにします。

  1. 四角形ABCDを用意します。
  2. その外側(のいい感じのところ)に点Eを打ちます。
  3. 点Eと点A、点Dを結びます。
  4. 五角形ABCDEができます。

  この時も、五角形ABCDは四角形ABCDと三角形ADEを組み合わせた図形になります。

 つまり、どんなn角形も、n-1角形に三角形を継ぎ足したものなのです。

 これを延々とやっていくと、全てのn角形はn-2個の三角形で構成されているということが分かります。

 三角形の内角の和は180度ですので、多角形の内角の和は(頂点の数-2)×180度になります。

 以上のプロセスは、多角形を分析したことで複雑に見える多角形が実はシンプルな三角形の集合体に過ぎないと明らかにしたわけです。その分析結果を総合して答えにたどり着いたということになります。

身近に溢れている総合と分析

 世の中は分析と総合の成果でできています。

 将棋で駒の位置を表す時「2六歩」のように言い表します。

 これは盤上にある駒の位置を、縦方向の位置(六)と横方向の位置(2)の二つのパラメータに分析しているわけです。

 それを2六という形に総合することで、駒の位置を表現できるのですねえ。

 分析の方法はたくさんあります。あなたの住所は日本国東京都千代田区千代田1-1というように国・都道府県・基礎自治体・番地等に分析していくこともできるし、緯度と経度に分析することも可能です。

 地球上の位置情報と聞くととても複雑な情報に思えますが、実はたった二つのパラメータで表現できてしまうんですね。

 英単語は百万語以上あるそうですが、それを表現するのに必要なのはたった26種類の記号です。

 膨大な情報量に見えていたものが、分析すると僅かな変数の組み合わせでしかなかったというところがミソです。

 野球でも、打率や本塁打数や打点などの様々なパラメータを駆使して選手の能力を分析しようとします。

 ただ、近年では打率や出塁率などのような基礎的な情報では選手の能力を表現しきれないということが定説になってきています。

 出塁率長打率を足し合わせてOPSという指標が作られるなど様々な試みがなされていますが、これは分析の先にある総合の芸術ですね。

 学校の教科も同じです。

 化学は物質を元素レベルにまで分析するなどして、生物学は生物を細胞レベルまで分析するなどして、世界の本質に迫ろうとする学問です。

 そして、その成果が我々の生活に大いに活用されています。

 現代社会は、分析なくして存在し得ないのです。

困難を分割しよう

 数学の勉強は困難を分割する練習にうってつけです。

 私は文系ですが、受験科目で一番有益な教科は数学だと思います。

 このブログでもしょっちゅう分析してますから。

 学校に通っている人は、大きな困難に直面しているはずです。

 志望校に合格するにはどうしたらよいか?

 良い成績を取るにはどうしたらよいか?

 勉学と趣味のバランスを取るにはどうしたらよいか?

 全ての困難は分割しましょう。そうしたら答えが見つかるかもしれません。

『現代数学対話』

 これを書くにあたって参考にしたのが『現代数学対話』です。

 この本は、数学の根底にある思考法を教えてくれます。1967年初版と少々古いのですが、キャラクター同士の対話形式になっているので非常に読みやすいです。

 私は大学生になってからこの本を読んだのですが、受験前に読んでいたら、絶対にもっと数学のことが分かっていたし好きになっていただろうなあと悔しく思いましたね。

 とても良い本なので、ぜひ読んでみてください。