たぬきのためふんば

ここにはめたたぬきが糞をしにきます。

自分の意志の弱さを舐めるな!という話

この記事は、東大法学部卒のバビボが主に中高生向けに成績を向上させるきっかけを与えられればと思って書いたものです。

 

 もしあなたが「良い成績を取るには辛い勉強に耐えて頑張らなければならない」と考えているなら、あなたの人生観を根本から変えなければならないかもしれません。

「なんで自分には根性がないんだろう?」

「全然やる気が起きないよ~」

というのは全て問いの立て方が間違っています。

 本当に考えるべきは以下のことです。

「根性がなくても勉強するにはどうしたらいいだろう?」

「やる気が起きなくても勉強するにはどうしたらいいだろう?」

 頑張る努力より、頑張らないですむ努力をしましょう。

 というわけで今回は、勉強量をいかに確保するか?について書いていきます。

目的を考える

 勉強量をいかに確保するかといっても、大半の生徒には時間が平等に与えられています。

 なので、問題になるのはメンタルです。

嫌だと思っている奴より楽しんでいる奴のほうが強いに決まってる

 まず、どんなに根性がある人でも、嫌なものは嫌なのです。

 嫌なことをやるのは気が進まないに決まっています。

 一方で、どんな根性なしでも、好きなものは好きなのです。

 好きなことをするのに気が進まない人間はいません。

 そうすると、勉強量を決めるうえで決定的に重要な要素が分かります。

 勉強対象への愛です。

 ここで肝心なのが、「勉強=辛い」というのはあなたが作り出した幻想だということです。

 相手を嫌なものと決めつけず、愛を持って接すれば、多少なりとも勉強への意欲が湧きます。

決定権のないことで思い悩むのはやめよう

 とはいえ、勉強に苦痛を感じたくなる気持ちは理解できます。

 苦痛を感じるのは、その勉強が強制されたものだからです。

 数学の勉強がしたいから学校に行っているという人は、中学や高校では稀でしょう。

 ほとんどの人が学校に行ったら数学の勉強をするよう強いられているだけなのです。

 しかも、それを強いられる意味も理解していないのです。

 これは苦痛に決まっています。

 人は無意味なことをやらされることにとてつもない苦痛を感じる生き物だからです。

 でも、そのことで不平不満を言うのは時間の無駄です。

 あなたに学校のカリキュラムを変えることができるでしょうか?

 仮に変えることができたとして、あなたが学校より良いカリキュラムを組むことができるでしょうか?

 そんなことに対して文句を言って時間を費やすのは人生の無駄です。

 あなたが考えるべきことは、あなたに決定権のある範囲内のことです。

 あなたに決定権のあることとはなんでしょうか?

 強制された勉強にどのような姿勢で臨むかということです。

勉強する意味を考えよう

 手始めに、勉強する意味を考えましょう。科目ごとに。

 正解はありません。あなたが自分で考えて、それなりに納得できる答えを見つければいいのです。

 ただ、「意味なんてない」と決めつけてかかることは絶対にやめましょう

 意味がないものはありません。特に学校の教科になっているようなものには。

 現代文は日本で生きていくうえで最重要スキルだし、古文も漢文も日本語に対する見識を深めてくれるし古典文学は面白い。数学は論理的思考力の礎だし、社会に出てからも役立つし、ゲームみたいで楽しい。英語ができると役立つのは言わずもがな、ってか英語ペラペラだとかっこいい~。日本史も世界史も地理も勉強すると今の社会の理解が深まる。物理、化学、生物、地学を勉強すると身近な現象が理解できるなあ。

 今適当に思いついたこと書きました。このくらい内容が薄っぺらでもいいんです。

 で、上に書いたことはすべて簡単に否定できます。

「別に学校の勉強なんかしなくても生活保護があれば生きていける。」

 まったくもって正しい。「微分積分は社会に出てから使わない」なんてのもこれと同種の理屈ですね。

 世界は弱者に優しいので、学校の勉強ができない人間でも生きていけるようにできています。

 というわけで、理屈はどのようにでもこねられます。

 どのようにでもこねられるなら、自分にとってプラスになる理屈をこねたほうがお得に決まっていますね。

勉強法は工夫できる

 次に、どうやって勉強するのかも自分に決定権のある事項です。

 勉強が苦しいのは、苦しいやり方で勉強しているからかもしれません。

 楽しいやり方で勉強すれば、勉強は楽しくなります。

 自分がすでに愛している何かと繋げて勉強しようとすれば、その教科への愛が深まること間違いなしです。

 私の例でいえば、QUEENビートルズなど、洋楽の歌詞を和訳したりしていました。

 古典は歌が面白いと思っていたので、解説付きの伊勢物語の本を買って読んだりしていました。

 「どうしたら勉強の辛さを軽減できるか?」というのは受験生の時に常に意識して工夫していたことです。

 インプットよりアウトプットの方が楽しいから問題集を買って解きまくるなんてのでもいいのです。

習慣の力を利用する

楽しんでいる奴よりも考えない奴のほうが強いのかも知れない

 でも、よくよく考えてみると、楽しんでいる奴よりもっと強い奴がいる気がします。

 たとえば、あなたがギターを買ったとします。

 一日目、ジャーンと弾いてみて、とても感動しました。その翌日には、簡単な楽曲にチャレンジしてみました。三日目……その日はギターを手に取ることはありませんでした。それ以降あなたがギターをケースから出すことはなかったのである……。

 こういうことはよくあることですね。

 あなたがギターを弾くことを楽しんでいたことは間違いありません。

 いったい何があなたをギターから遠ざけたのでしょうか?

  • ギターをケースから取り出す面倒さ
  • 思っていたように引けないもどかしさ

 とりあえずすぐに思いつくのはこういったものでしょう。

 何が言いたいかと言うと、どんなに愛している対象にも愛せない要素が含まれていることがあり、それが決定的な役割を果たすことがあるということです。

 だとするのであれば、ギターを弾くことが好きな奴より、ギターを弾くことになんの感情も抱かないけれど気付いたらギターを弾いている奴の方が最終的にギターが上手くなるのではないでしょうか。

 そう考えると、実は、愛を深めるよりも、愛を妨げるものを取り除くことに注力をした方が効果的なのかもしれません。

習慣の力はすごい

 あなたは小さい頃から毎日欠かさず頑張っていることは何かあるでしょうか?

 「何もない」と答えた方は、自分を過小評価しているかもしれません。

 以下のことを一つも継続できたことのない人はほとんどいないはずです。

  • 洗顔
  • 着替え
  • 歯磨き
  • 風呂・シャワー
  • 食事
  • 睡眠

 これらをすべて毎日行っているならそれは素晴らしいことです。

 だって、歯磨きなんて「歯磨き気持ちいいぃぃぃ!!」と思ってやっている人はあんまりいないと思います。

 でも、ほとんどの人が毎日継続している。すごい。

 これが習慣の力です。

 もしあなたが歯磨きをするように勉強できたら?

 あなたの成績が飛躍的に向上することは間違いありません。

習慣化を阻むもの

 とはいえ、新しい習慣をそう簡単に身につけられたら苦労しません。

 どうすればよいでしょうか?

 勉強を始めるまでには、主に以下の決断をあなたは迫られています。これらの決断があなたを勉強を遠ざけています。

  • 勉強をいつやるか?
  • どこで勉強するか?
  • なんの勉強をするか?

 この決断をしなくて済むようにすることが大事です。

 これによってあなたの人生が決まると言っても過言ではありません!!

すでにある習慣にくっつける

 まず第一の関門「勉強をいつやるか」問題。

 これを潰すにはいつやるかをあらかじめ決めておくことです。

 私のオススメはすでにある習慣にくっつけることです。特に以下の二つがオススメ。

  • 帰宅直後
  • 寝る直前

 圧倒的にオススメなのが寝る直前です。睡眠中は脳みそが記憶を海馬から皮質に移してくれるのです。海馬は記憶の仮置場で、皮質は記憶の長期保管庫です。ですから睡眠によって記憶が定着するわけです。

 なので、勉強した直後に寝ると、「うっほ♡やっべ♡皮質に記憶がドンドン注ぎ込まれてるぅぅ♡♡♡」と思いながら気持ちよく寝られるのですね。

 そもそも、なんか眠りたくない夜ってあるじゃないですか。

 でも勉強したおかげで、寝ることに対してポジティブになれるんです。

 なので勉強にとっても睡眠にとっても勉強直前の睡眠は良いのです。

 ついでに、起きた直後に軽く復習するとなお良いですね。

 とはいえ、寝る直前はあまり時間が取れない可能性があります。

 そこで二番目にオススメなのが、帰宅直後です。

 帰宅直後は一日で一番自分の時間があるタイミングですから、ここを支配できれば勝ったも同然です。

机に向かって座ろう

 帰宅したら、あなたが真っ先に向かうのはどこでしょうか?

 ベッドだったら、その習慣は改めた方がよいでしょう。

 なぜならベッドに寝た状態から勉強モードに入るにはとてつもないコストがかかるからです。

 ベッドに寝た状態で勉強しようとすると、勉強しづらい姿勢で勉強しようとする意志とそのまま寝てしまいたい気持ちの戦いになり、前者は高確率で負けます。

 ベッドから起きて勉強しようとすると、今度は、このまま寝てしまいたい気持ちと勉強するためにベッドから起き上がる気持ちの戦いになり、後者は高確率で負けます。

 自分の意志の弱さを舐めるな!ということなのです。

 なので、家に帰ったら、まずは勉強机に向かって座りましょう。

 最初はそこを目標にしましょう。

 机に向かって勉強することを目標にすると挫折するリスクが増えます。

 「机に向かう=勉強する」になってしまうと、机に向かうこと自体が決断になってしまうからです。

 最初は机に向かいさえすれば、そこから先は何をしたっていいということにしましょう。

 TikTokを見たっていい、YouTubeを見たっていい。机に向かってさえいれば。

 いずれTikTokを見るのにも疲れてくるタイミングがあります。

 その時に机に向かっていさえいれば、自然と勉強を始められるのです。

 なぜなら、もうすでに勉強を始められる姿勢ができているから!

机の上に参考書や問題集を広げておく

 ここまででもう十分ですが、さらに万全を期すなら、あらかじめ何を勉強するかを決めておくとベターです。

 そして、机の上には、決めておいた参考書やら問題集を広げておくのです。

 もちろん、シャーペンやらなんやら必要な筆記用具も忘れずに。

まとめ

 結局、言いたいことを一言でまとめると以下のようになります。

 頑張らずに勉強するにはどうしたらいいか?を考えるべし!

 当然ですが、上に書いたことは私の実体験をベースにしています。

 受験生時代は常に楽しく勉強する方法を考えていました。

 だって、一年間も生活のほとんどを勉強に捧げるのに、それが苦痛に満ちていたら絶対に耐えられないですよね。

 自分は弱い人間だと認めることが大事です。

 「机に向かって座ろう」も受験生時代に発見した真実ですね。

 すごくさりげないことなのですが、この作戦が成功した時は興奮しました。

 寝る前が勉強のベストタイミングだというのは、社会人になってから学んだことです。漢検も簿記もこれで受かったようなもんです。

 ぜひ、自分の生活習慣の中に勉強を取り込んでみてください。