たぬきのためふんば

ここにはめたたぬきが糞をしにきます。

大問2 色々な帳簿

 3日ぐらい前から大問2に突入しました。大問1は取引を仕訳する問題でしたが、大問2は仕分けしたものを帳簿に記録する作業の問題のようです。

Q.毎日の取引を入金伝票、出金伝票、振替伝票に記入し、これを1日分ずつ集計して仕訳日計表を作成し、この仕訳日計表から総勘定元帳に転機している。次の各伝票にもとづいて、仕訳日計表・総勘定元帳・仕入先元帳への記入を完成しなさい。

 

 ま~、貸借対照表の知識だけではこれには全く太刀打ちができません。ゼロから勉強を始めるしかなさそうです。

決算書を作るまでの流れ

 まず、決算書を作るまでの流れは以下のようになっているようです。

  1. 仕訳
  2. 総勘定元帳
  3. 決算整理前残高試算表
  4. 決算整理
  5. 決算整理後残高試算表

 今回の問題は2番めの総勘定元帳を作成せよという問題です。

総勘定元帳作成のための帳票たち

 総勘定元帳を作るまでにも様々な書類を作成する必要があるようです。一つ一つ確認していきます。

入金伝票・出金伝票

 入金伝票は現金の入りがあった時に作る伝票です。出金伝票はその逆で、現金の出があった時に作る伝票です。つまり、各々の伝票はそれ自体が次のことを表しています。

入金伝票 → (借方)現金 A (貸方)B A

出金伝票 → (借方)B A (貸方)現金 A

※Aは金額、Bは勘定科目です。

 従って、入金伝票・出金伝票には〇〇伝票・A・Bのみが記載されています。これを知らないと「え!?片方しか書いてない!」とギョッとしてしまいますね。

 参考として、本物の入金伝票と出金伝票を以下に貼っておきます。

www.amazon.co.jp

www.amazon.co.jp

 

振替伝票

 入出金伝票は現金の出入りがある時にしか使えないので、それ以外は振替伝票ということになります。書き方は大問1での仕訳の通り。

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仕訳日計表

 伝票は取引のたびに起票しますが、仕訳日計表はそれらを一日ごとにまとめたものです。問題文にも書いてあります。

 問題の解き方としては、伝票が表している仕訳をまず全て書き出してみる。それから勘定科目ごと借方貸方ごとに合計する、という流れになるのでしょうか。伝票に空欄がある場合があるので、何が分かっていて何が分かっていないかの整理が大事ですね。

 下は過去問を解きながら私がスプレッドシートで作ってみたものです。これとは別に伝票の内容を入力して、そのデータをSUMIFでまとめました。このSUMIFにあたることを手作業でやればいいだけの話ですね(試験でもエクセルが使えればいいのに!)。

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仕訳日計表

 で、この表には間違いがあります。一番下に合計がないんですね。試験のときには合計を書き忘れないように注意です! 左右の合計は一致するはずなので、計算ミスがないかチェックする気持ちを持つといいかもしれないですね。

総勘定元帳

 総勘定元帳とは、勘定科目ごとに取引を記録する帳簿です。今回の問題では仕訳日計表を作っているので、仕訳日計表から転記するだけです。これもスプレッドシートで作ってみました。

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総勘定元帳

 残高の左にある「借/貸」の欄は残高が借方なのか貸方なのかを表しています。

 仕丁は元の仕訳帳のページ数を記入するそうです。読み方は「じちょう」のようです。まあそんなに気にしなくてよさそうな欄です。

仕入先元帳・得意先元帳

 仕入先元帳とは買掛金元帳とも言うようで、仕入先ごとの買掛金の記録をする帳簿のようです。ということは売掛金元帳もあります。売掛金が発生する相手はお客さんなので得意先元帳とも言うようです。

 簿記の試験ではおそらく仕入先元帳・得意先元帳という言葉が使われるのではないでしょうか。こちらは名前だけじゃ勘定科目がわからないですからね。仕訳には必ず二対の勘定科目があるので、これらの帳簿が何を記録する帳簿なのか理解していないと回答は困難です。

 〇〇先元帳は約束を忘れないようにするための帳簿=買掛金・売掛金を記録する帳簿と考えましょう。

 構造は総勘定元帳と同じです。勘定科目の部分が仕入先・得意先になるだけです。

まとめ

 以上、見てきたように、それぞれの帳簿自体が何かを表しています。そこを知らないと正答を導き出すのは不可能なので覚えていきましょう。

 とはいえ、頑張って覚えなくても、「いきなり貸借対照表にするのは難しいから勘定ごとに記録した方がいいよ」「いきなり総勘定元帳に書くと効率が悪いからいったん伝票に書いたほうがいいよ」「でも伝票がたくさんありすぎるとわけわかんなくなっちゃうから一日ごとにまとめといたほうがいいよ」「仕入先ごとに約束を記録したほうがいいよ」……という先人たちの声に耳を傾ければ自ずと答えは出るかもしれません。